無駄口を叩いて渡る世間に鬼瓦

映画について、深読みしたり邪推したり。時折、映画以外の話をすることもあります。

『ジェヴォーダンの獣』について追記

先日お話いたしました、18世紀フランスでなぜかカンフーバトルが繰り広げられる『ジェヴォーダンの獣』について、一つ思い出しましたことがありましたので書き加えておきます。

考えてみますに、単に登場人物が武術の達人であるという以上のカンフー映画への思い入れが見え隠れしています。例えば、悪役の設定が(ネタバレ反転→)[王国転覆をたくらむ宗教秘密結社]、というのは、リー・リンチェイ黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)を演じる『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズに代表される、カンフー映画のお約束でした。
啓蒙思想と迷信の対立といった題材も一部重なっています。

18世紀を舞台に武侠映画を撮りたかったのだろうなという気概は伝わってきます。
でも、何でフランス?ってのは、いまだにさっぱり解かりかねますが。
いずれにせよ、やはり、監督が自分の好きな映画のネタを好き放題取り込んで作っていたのでしょう。

前回の記事はこちら!
ジェヴォーダンの獣』監督が参考にした日本のアニメ
http://blogs.yahoo.co.jp/tokuni_imiha_nai/15897714.html