宇宙番長プレデターさんがナードをリスペクトした、記念すべき映画です。 前回述べましたように『ザ・プレデター』もまた『クワイエット・プレイス』同様に、親に疎まれていると誤解していた子と、子との距離をうまく測れずにいた親の話であり、壊れかけた家…
図らずも同じ展開・・・とは言わないまでもまあ、構造に類似した箇所のある映画を二本立て続けに拝見いたしました。『クワイエット・プレイス』と『ザ・プレデター』であります。一体全体どこが類似しているのか、それは今回のお題の通りであります。 もそっと…
『スター・ウォーズ』シリーズの映画で、必ずどこかに登場しているシリーズ皆勤賞のコンビ、C-3POとR2-D2がどこに映っているか、手前初見では見つけられませんでした。しかしながら、一度ストーリーを確認できれば、物語の時系列から推測するに彼ら…
手前はスター・ウォーズヲタクであったことは無いのですが、少々気になったことがございますので重箱の隅を突つかせて頂きたく存じます。『ローグ・ワン』によると、宇宙要塞デス・スターの建造責任者はオーソン・クレニック長官、設計はゲイレン・アーソと…
『リメンバー・ミー』を観て、より正確にはこの映画の悪役を見て、手前はヒヤヒヤしておりました。 この映画の悪役は“相方の作品を奪って自分の名前で世に出し、世界的名声を手に入れたカリスマ”です。 えっ!いくら故人だからとはいえ、ピクサー自ら創業者…
悪役がジョブズ、どこからどう見てもスティーブ・ジョブズ。黒のタートルネックシャツにジーンズ、スニーカーを履き上着はハイテク化繊素材のベスト、首から情報端末らしきものを下げている。若い頃にガレージで起業した実業家で、派手なプレゼンテーション…
正直驚きでした。台詞の文末が「バカヤロウ」「コノヤロウ」でないビートたけしを映画館で見ると、これほど違和感があるとは。 冗談はさておき、この映画の原作は・・・、えーとどちらがメインの素材であるのか推し測り難いのですが、士郎正宗の漫画もしくはそ…
観て参りました『花戦さ』。『のぼうの城』に続いて今回も野村萬斎が豊臣秀吉に楯突く映画でございます。 野村萬斎が演じますのは、『のぼうの城』と同じくのぼう様。とはいえ今回は木偶の坊ならぬ、いけのぼう(池坊)様。華道池坊流の開祖とされる池坊専好…
ループしてます。ループしているんです、監督が。ティム・バートン監督の映画は共通のモチーフが繰り返し使われておりまして・・・、 モチーフとしては、例えば遊園地。特に『チャーリーとチョコレート工場』ではその傾向が顕著です。付け加えるなら、遊園地の…
仮にローズ・クリークの牧師が往年のクリント・イーストウッドだったなら、バーソロミュー・ボーグごときの木っ端悪党、上映開始15分で始末を付けていたものと思います。今のイーストウッドでも60分は掛からないでしょう。 あるいは、リー・ヴァン・クリ…
映画『ダークナイト ライジング』は、バットマンの物語についての究極の原点回帰である。『二都物語』を引用していることから原点回帰の意図は明らかである。 何言ってんのこの人、みたいな顔でこちらをご覧になっているそこのアナタ!お疑いのアナタのため…
グリーン・ホーネットことブリット・リードは悲劇のヒーローである。しかし、それは父親を殺されたという設定上の悲劇に因るものではない。手前斯様に考えております。 正直バットマンやスーパーマンと比べるとグリーン・ホーネットは、どちらかというと有名…
物語の構造:友達の少ない非モテと、友達が一人もいないぼっちがケンカして、友達の少ない非モテが勝つ。 冗談はさておき観て参りました『ゴーストバスターズ』、80年代に大ヒットした同名映画のリメイクで御座います。リメイク元の映画はポップカルチャー史…
実は手前、この映画を楽しみにしておりました。 何故なら、『アリス・イン・ワンダーランド』の続編だからです。もちろん、前作はティム・バートン監督のフィルモグラフィの中ではいまいち精彩に欠ける印象は拭えません。意図していた展開を会社に蹴られる等…
物語の要旨 かっこいいサタスペ ジャンル セガール系アクション 上記のキーワードを見て脳の奥底にあるニューロンが発火したそこのTRPG者のアナタ!「アジアンパンクRPG サタスペ」で自分のキャラクターを動かす際にどうしたら格好良く演出できるか迷…
原作漫画がヴィレッジヴァンガードで平積みされているのをよく見かけます。漫画原作の映画が大流行中の昨今でも、中々見かけない納得の再現度。この画の人物を立体に起こしたら確かにこうなるだろうなという説得力のある実写化でした。 ヒロインを演じている…
あらすじ アメリカ合衆国では、スーパーマンが悪役から世界を救う。 ソビエトロシアでは、悪役がスーパーマンから世界を救う。 「スーパーマンがアメリカではなくソビエト連邦のヒーローだったら」というIFもので、一見すると出オチのネタですが、もしかす…
今回の映画でもレックス・ルーサーの頭はフサフサです。それには物語構造上の論理的な理由があると手前考えております。 ご存じの方も多いでしょうが、原作コミックのルーサー氏は、客観的かつ穏当な表現で申し上げまして、頭髪がありません。 リチャード・…
1、ホームズは友達が少ない さて、前回は「シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム」を題材にとって、ホームズ=ジェームズ・ボンド仮説の近年の展開についてお話しした訳です。今回はもう一方のホームズ解釈について考えてみましょう。 ホームズ=ボンド…
1.ホームズ=ビクトリア朝のジェームズ・ボンド仮説 監督はガイ・リッチー、ホームズ役をロバート・ダウニーJr.、相棒のワトソンを演じるのはジュード・ロウ。アクション要素を強めた「シャーロック・ホームズ」シリーズの二作目となります「シャドウ・ゲー…
時代劇の鑑賞ポイントとして、その時代劇がどの程度本気であるか測る指標として、月代(さかやき)・・・えーと、マゲの周りの頭頂部から前髪部分にかけての剃っている部分のことです、の伸び具合に注目するという見方が有ると言われます。 どういうことかと申…
しばらく前のことになるのですが、この映画を劇場で観たのです。市川海老蔵が千利休役と聞いて、劇場に駆けつけたのです。利休の死に隠された謎がうんたらかんたら~、というのがキャッチコピーで、海老蔵が主演。これには期待いたしました。 史実として、利…
手前、毎年この時期になると、ある迷信について考えを巡らせるのです。 それは「日本人は無宗教であり、信仰をもっていない。その証拠に、12月25日にクリスマスを祝い、31日には仏教寺院の鐘の音を聴き、次の日には神社に詣でているではないか。これが何より…
港のヨーコ 横浜スペクター そういう映画です。 何を言っているのか判らないと思いますので、説明させてください。 まずは、この映画を撮った監督の傾向から述べて参ります。 1、監督の傾向:鏡像と家族と逆光 『スペクター』を撮ったサム・メンデス監督の…
1、あらすじ サラ・コナーはツンデレ戦闘ヒロイン。お義父さんはターミネーター。未来人カイル・リースと三人で、タイムトラベルのせいですっかり複雑化した家庭問題と向き合うのだ。銃とプラスチック爆弾で。 本当なんですって!本当にそういう映画なんで…
1、物語の内容は「ロメロとジュリエット」 ゾンビが主人公の恋愛映画、『ウォーム・ボディーズ』観てきました。 登場人物の名前や場面などで所々「ロミオとジュリエット」を思わせる部分がありますが、この映画においては、むしろ「ロミオ」ではなく「ロメ…
幾分大袈裟に過ぎるかもしれませんが、この本は従来の映画史を根底から覆しかねない一冊と申し上げてよいでしょう。 英国の作家ダグラス・アダムス氏によれば、文明はその発展段階に応じて典型的な三つの問いを発するそうです。最初は“いかに”、次に“なぜ”、…
アメリカで実写版『フランダースの犬』が公開されたとき、ハッピーエンドに差し替えられていた、それどころか原作どおりのエンディングで公開された国はきわめて少数だった、という話は手前も以前から耳にしておりました。 アメリカ公開版を見たことがござい…
以前ブログの記事で、『千と千尋の神隠し』と『もののけ姫』には共通する題材が多く使われている旨、申し上げました。 最近二・三気が付いたことがございまして、そこから推論いたしますに共通する題材や同一の話題が扱われている以上の強力な結びつきがこの…
前回に続きまして、有名な映画のモデルになった実在の大富豪、ウィリアム・ランドルフ・ハーストについて話しをいたします。 『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』に登場する悪役、エリオット・カーバーは、新聞王ハーストをモデルに創造されています。カー…